低用量ピルとは

ピルとは女性ホルモンを利用した経口避妊薬のことで、中でも副作用を最低限にするためホルモンの量を効果の出る最低限量まで抑えたものを低容量ピルと言います。
日本では2.9%と他国に比べまだ普及率が低く、ピルは危険だというイメージを持っている方も少なくありませんが、正しく服用すれば様々なメリットがあります。

本記事では低用量ピルの効果や種類、副作用、入手方法、価格など低用量ピルに関する基礎知識をご紹介します。

低用量ピルの効能

低用量ピルの服用により以下のようなメリットがあります。

1.避妊
99.8%という高い確率で妊娠を回避することができます。こちらはコンドーム等の避妊具よりも高い確率となっています。
2.生理痛の改善・生理不順の解消
生理痛が軽くなる、生理不順が改善される、PMSの症状が軽くなる、生理周期をコントロールできる等の効果があります。
PMSについて詳しく知りたい方はこちら
3.多毛症・ニキビの改善
男性ホルモンを抑制する効果があるため、多毛症やニキビの改善が期待できます。
4.ガンの予防
卵巣がん、子宮体がん、大腸がんのリスク低下効果があるとされています。
5.子宮内膜症の予防・治療
ピルには子宮内膜症の治療薬としての効能もあります。

低用量ピルの種類

低用量ピルは使用されている黄体ホルモンの種類によって大きく4つの種類に分けることができます。それぞれの種類で効果が少しずつ違ってくるので、医療機関を受診するとご自身の症状や服用の目的によって医師が適切な種類の低用量ピルを処方してくれます。

第一世代(ノルエチステロン)
ノルエチステロンという黄体ホルモンを使用しています。出血量が減りやすく月経困難症のコントロールや子宮内膜症の治療効果に優れているという特徴があります。
第二世代(レボノルゲストレル)
レボノルゲストレルという黄体ホルモンを使用しています。不正出血が起こりにくくなる、安定した生理周期を作りやすくなる等の特徴があります。
第三世代(デソゲストレル)
デソゲストレルという黄体ホルモンを使用しています。男性ホルモンの作用を抑制する効果に優れ、ニキビの治療や多毛症の治療の効果が期待できます。
第四世代(ドロスピレノン)
ドロスピレノンという黄体ホルモンを使用しています。超低用量化されていて副作用が起こりにくいという特徴があります。

服用方法・飲み忘れた時の対処

基本的には1日1~2錠を毎日服用します。時間については特に決まりはありませんが、毎日の習慣にするために決まった時間に服用する方が多いようです。
また、飲み忘れてしまった際の対処法についてもお話しします。多くの場合飲み忘れが1日〜2日分の場合はその日に飲み忘れてしまった分と本来飲む分を併せて服用し、飲み忘れが3日以上の場合は、残りの薬は捨ててもう一度サイクルの最初に戻り新しいシートの薬を飲むことが必要ですが、ご紹介した服用方法と飲み忘れの際の対処法はあくまで基本的なもので、低用量ピルの種類により服用方法が異なる場合もあるので処方の際の説明をよく聞き、疑問点がある場合は必ず医師に相談してください。

ワンポイント

生理日管理アプリ「マビー」では日々の服薬を記録できます。服薬を記録した日はカレンダー画面に薬アイコンがつき一目で確認できるので、飲み忘れの対策になります。

App Screenshot

低用量ピルの副作用

主な副作用

低用量ピルを飲むことによって以下の副作用が起こる場合があります。
低用量ピルを飲み始めたばかりのまだ身体が低用量ピルに慣れていない時期に比較的起こりやすいですが、ほとんどの方が副作用を感じることなく服用できているようです。

ピルの主な副作用

  • 軽い吐き気
  • 頭痛
  • 乳房の張り
  • 不正出血
  • 肥満
  • 血栓症のリスク増加

血栓症について

これら低用量ピルの副作用の中で最も注意すべきは血栓症のリスク増加です。血栓症については以下をご覧ください。

血栓症とは

血栓症は何らかの原因で血液や血流、血管等に異常が起き血の中にできた塊によって引き起こされます。
この塊(血栓)は形成された後他の臓器に移動し移動先で障害を引き起こします。

低用量ピルによって血栓症が起こる確率は年間1万人のうち3人〜9人と非常に低いですが、以下に当てはまる方は血栓症を発症してしまうリスクが高いためピルは慎重投与もしくは服用ができない場合もあります。

喫煙の習慣がある
ピルの服用期間中にタバコを吸うと血栓症のリスクが通常時よりも増加します。そのため35歳以上かつ1日にタバコを15本以上吸う場合はピルの服用が禁忌となっています。
片頭痛がある
片頭痛には痛みに前兆があるものと前兆がないものがありますが、前兆のある偏頭痛の場合、前兆のない場合と比べ血栓ができてしまう確率が高くなり、それによる脳梗塞のリスクも高いとされています。
そのため前兆のある重い偏頭痛を患っている場合はピルの服用が禁忌とされます。
年齢が高い
年齢が上がるごとに血栓症のリスクは増加し、15歳〜19歳の女性と比べ40歳〜44歳の場合5.29倍、45歳~49歳の場合6.28倍にリスクが上昇すると言われています。
そのため40歳以上の方は慎重投与、50歳以上の方はピルの服用が禁忌となっています。また閉経している場合も同様にピルの服用が禁忌となっています。
肥満体型である
BMIが25以上で血栓症のリスクが2倍、30以上で3倍に上がります。そのためBMIが30以上ある場合はピルは慎重投与となっています。
BMIについて詳しく知りたい方はこちら

ピルの入手方法・値段

日本では低用量ピルを含むピルの市販での販売は禁止されているため医療機関を受診し処方してもらうか、通販で個人輸入したものを購入するかになります。
しかし、通販では事前の血液検査や医師の診察が無いため副作用が強く出る可能性のある方が誤って購入してしまったり、錠剤の破損や備品の欠如等のトラブルも考えられるので、医療機関での処方をおすすめします。
また低用量ピルの値段はは種類や製品によっても多少変わってきますが1シート(28日分)で2000円〜3000円が相場で、そこに医療機関の診察費や場合によっては検査費等が上乗せされる形になります。低用量ピルの種類と患者の症状によっては保険が適応され先ほどご紹介したよりも安い値段でピルが入手できるケースもあるので、詳しくは診察の際に問い合わせてみてください。

ピルの服用を検討の際には

低用量ピルは適切な医療機関で処方してもらい正しく服用すれば、避妊だけでなくPMSや生理に関するトラブルの改善、ニキビの治療効果など様々なメリットがあります。
服用をお悩みの際はまず医療機関で相談してみてください。

ピルは飲み忘れることも多いのが一つの問題です。無料の生理日管理アプリ「マビー」では、日々の記録で薬(ピル)を飲んだかを記録もでき、カレンダー上でも1ヶ月分の記録を一目で確認できるのでピルの忘れ防止に役立ちます。
また、飲み忘れ防止のためにメッセージを通知する設定もございます。(通知時間、内容も自由に設定可能!)
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